5月2日
ヤクスギランド~太忠岳登山
4日目もこれまた朝から晴天。コテージ備え付けのキッチンでサラダと納豆ご飯をこしらえて朝食をとる。この日は事前の予定では中休みで自由行動ということにしていたのだが、爽やかな青空がそれを許してくれなかった(笑)
この日は一番楽しみにしていた太忠岳登山。いきなりハイライトになってしまうが、まずはこの写真をご覧あれ。

どう考えてもありえないが、標高1459mの太忠岳の頂上に高さ40mもの天柱石と呼ばれる巨石が「置いてある」。この信じられない光景を見られるとあっては、疲れた体に鞭打ってでも登るしかないでしょう。朝食を済ませて太忠岳登山口のあるヤクスギランドを目指して出発。
ヤクスギランドは白谷雲水峡と並ぶ有名な原生林周遊コースで、30分、50分、150分コースと、自分の体力に見合ったコースを選んで屋久島の森を堪能できる。中に入ると、スカートをはいたバスガイドが乗客を案内していたり、お年寄りの集団がいたりと、かなり気楽に周れる場所であることがわかる。2日連続で登山をしているだけのことはあり、疲れがたまってはいるものの、体がこなれてすこぶる体調がいい。体が軽く、多少の登りはむしろ気持ちがいいくらい。
50分コース、150分コースのルートへと進むにつれ、徐々に道も険しく人も少なくなっていく。そして150分コースの最奥、蛇紋杉休憩所からいよいよ太忠岳登山コースへ突入。

登山道に入るといっきに風景がワイルドになっていく。台風で倒れた巨木がそこらじゅうにあふれて、整備された縄文杉コースや白谷では見られないようなワイルドな「生の」屋久島の自然を味わうことができる。あれだけの巨木をなぎ倒す台風というのは相当なものだろう。屋久島の自然の力には感服せざるを得ない。


前2日のルートとは違い、平坦な道は全くといっていいほどなく、ひたすら本格的な登山道。あれだけの道を歩くことができたのは、やはり風景のすばらしさと最後に待っているものすごい光景があったからだろう。こんなわくわく感はしばらく味わっていない。巨木の中を進んでほぼ中間地点に当たる「妖精の水浴び場」に到着。きれいな水音と甘いお菓子でしばし疲れを癒す。
水場以降はさらに険しい登山道。崩れそうな木橋を両側からせり出す木々をかわしながら渡ったり、ロープ伝いに岩場を登ったりと、体力を徐々に消耗しながらも前へ前へと進んでいく。しばらく進むと笑っちゃうくらい巨大な花崗岩の岩が多数見られるようになった。この岩だけでも本州であれば御神体として祭られてもおかしくないだろう。最後に待つ天柱石への期待も嫌がおうにも膨らんでいく。
ここら辺はもうすでに標高1400m以上。徐々に周りの木々も背が低い潅木が増えていく。ちなみに屋久島は沖縄から北海道のすべての地域の植生が一箇所で見られる面白い島でもある。九州最高峰の宮之浦岳を要し、遠目には山が直で海に浮いているような島なので当然といえば当然か。
さらに進むと徐々に景色が開け、最後の岩場をロープ伝いに登ると、いよいよお目当ての天柱石に到着。「桁外れ」という表現がぴったりの光景が目の前に広がっていた。。。本当にこんな岩が山の頂上に乗っかっているのが信じられない。神話の神々のいたずらといわれても素直に信じられるほどの圧倒的な存在感だった。天柱石のふもとに張り出した岩場で遅めのランチを食べる。眺めも最高。疲れと達成感でご飯が本当においしかった。




ランチの後は天柱石の隣、さらに高いところにある太忠岳頂上の岩場へ移動。ほぼ360度のパノラマで、天柱石を横から見ることができる。下から見上げてもすごい迫力だったが、横から全体像を見るとさらに自分の目が信じられなくなった。やはりこんなものが存在していること自体、本当に異様。大パノラマと奇石の光景がすごすぎて現実感が感じられず体がふわふわと空を漂っているような不思議な感覚に襲われた。前日の太鼓岩といい、天柱石といい、屋久島は本当にワンダーランドだ。


帰り道はどっと疲れも押し寄せて、かなりゆっくりと足場を確かめつつ下山し、結局下に到着したのは5時近くになってしまった。この日は連泊のせせらぎの里でバーベキューをする予定だったが、時間も体力も残っておらず、外食で済ませることに。「肉が食いたい!!」とのみんなの意見で、これまた安房港の近くのステーキハウス「サンパウロ」にて、ステーキを食した。疲れた後だからということもあったが、それを差し引いても純粋にものすごくおいしいステーキで大満足の夕食だった。
コテージに戻るとこの日は酒も飲まず早めの就寝。翌日はもうひとつどうしても行きたいと思っていたモッチョム岳を登ることに決定し眠りについた。
(この日は6名中2名は体を休めるために太忠岳登山はせずに、平内にある窯元「新八野窯」で陶芸体験。かなり楽しかったみたい。こっちも行きたかったなあ。今回は5泊もしたのに全然もの足りなかった。本当に屋久島を満喫するには1週間は必要だと思う)

