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イノセンス

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イノセンス
士郎正宗 押井守 大塚明夫
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント 2004-09-15

by G-Tools

(再アップ)DVD借りてきて押井守の「イノセンス」鑑賞。

劇場公開中に一度見たけど、内容は好みだったものの難解であまり理解できず。もう一度見れば理解できるかと思ったけど、どうやら理解とかそういう問題ではないらしい。

イノセンスが難解な理由のひとつは、登場人物たちがありえないくらい引用を多用したしゃべりをすることだろう。それはもう、笑っちゃうくらいに旧約聖書とか、孔子とかをやたら持ち出す。一応、この世界では電脳を使って外部記憶装置にアクセスできるから、なんでそんなこと知ってんだよ、というつっこみからは免れるんだけど。

はっきり言って作品中の引用はたいして重要な意味はない。自分が映画見てて知らないフレーズとかが出てくると調べずにはいられない性格なもので、最初のうちはDVD巻き戻してネットで調べたりしてたけど、途中からはその無意味さに気づいて気にしなくなった。

あれは登場人物と映画の世界をディテール化して深みを持たせるものであり、要するに押井守の趣味なんであって、観客は「なんかすごそうなこと言ってる」というレベルの理解で全然問題ないし、むしろその方がこの映画は楽しく見られるんじゃないかと思う。知らないのがどうしても耐えられないというマニアックな人だけ調べればいいし、そういう楽しみ方ができるっていうのもこの映画のいいところの一つなんでしょう。


最初に劇場で見たときに思ったことは、CGの使い方が下手だなーということ。特にセル画とCGが同じ画面に現れる時とか、CGの方が浮きまくっててものすごく不自然。無理やりCG入れるくらいなら全部セル画でやってくれ、と一人で文句をたれていたけど、どうやらこの不自然さは監督のねらいだったようだ。
 >>インタビュー:イノセンスという"罠"押井守監督に聞く

映画の中で現実を描く時はセル画を用いて、意識とか夢の世界でリアル?なCGを使うという、普通の映画とは逆のテクニックを使うことで、現実と頭の中のことの境界のあいまいさを描きたかったらしい。

これは前作「アヴァロン」でも使われていたテクニックだ。アヴァロンでは、日常生活はセピア色で無機質に描かれ、ヴァーチャルリアリティーのゲームの中がむしろ現実のようなカラフルで人間味あふれる世界として描かれていた。よく考えるなあとは思うけど、上のインタビュー見ないと普通の人にはわかりませんよ。


前作「攻殻機動隊」との共通のモチーフは、人間を人間たらしめるものは何か?っていうことに尽きると思うけど、両作品ともそれを軸にしつつも押井監督の妄想が好き放題に爆発しててかなり好み。全編通して流れるあのくらーい雰囲気がたまりません。ただイノセンスは少々ハードボイルドにすぎるのではないでしょうかね。この手のアニメでヒロインが登場しないってのは前代未聞じゃないでしょうか。

劇中の好きな台詞
公安9課長新巻「理解なんてものは概ね願望に基づくものだ

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